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フェノールフォームとはどんな断熱材? 人気の断熱材の利点と欠点を徹底解説

一年を通じて快適な暮らしを実現するために大切なのが、熱を伝わりにくくして夏の暑さや冬の寒さから室内を守る家の断熱が大切です。

断熱材にはいろいろな種類がありますが、今回の記事では家の断熱材として人気の高いフェノールフォームについて解説します。

家の断熱材選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

 

フェノールフォームとは?

家の断熱材には大きく分けると、以下の3種類に分かれます。

繊維系
グラスウール、ロックウール、セルロースファイバーなど、細かい繊維状になっている断熱材

発泡スチロール系
ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム、フェノールフォームなど、石油系素材のプラスチックを発泡させた断熱材

天然素材系
セルロースファイバー、炭化コルク、羊毛など、天然の素材を使った断熱材

フェノールフォームは、フェノール樹脂に発泡剤や硬化剤などを混ぜ、ボード状に形成した断熱材です。

フェノール樹脂とは、ホルムアルデヒドとフェノールが合成されたプラスチックなので、フェノールフォームは発泡スチロール系断熱材に分類されます。

フェノールフォームの歴史

フェノール樹脂は、1872年にドイツの化学者、アドルフ・フォン・バイヤーによって発見されました。1910年にアメリカ合衆国の化学者、ベークランド博士が工業化させることに成功。

フェノール樹脂は耐熱性や電気絶縁性などに優れた性質を持つため、電気部品や機械部品などさまざまな商品に使用されています。

身近な用途には、鍋やフライパンなどの調理器具の樹脂製ハンドルやプラスチック製の灰皿などがあります。

フェノール樹脂を使ったフェノールフォームが開発されたのは、1940年代初頭。

ヨーロッパで商業生産化されて以来、断熱性能に優れていることと経年劣化しにくいということから、工業用や建築用の断熱材として世界中で瞬く間に普及しました。

フェノールフォームの利点は?

断熱材フェノールフォームには、どのような利点があるのでしょうか?

ここからはフェノールフォームが他の断熱材と比べて優れている点を解説します。

断熱性が高い

フェノールフォームは熱伝導率が低く、断熱性が高いのが特徴です。

熱伝導率は、物質の厚さが1mあり、両面の温度差が1℃の時、1㎡あたりでどれくらいの熱量が伝わるかを示す数値で、W/mkで表されます。

熱伝導率が高い物質はより多くの熱量を伝え、低い物質は熱量が伝わりにくい断熱性の高い物質となります。

例えば、グラスウールの熱伝導率は0.033~0.050W/mk、ロックウールは0.035~0.047W/mkなのに対し、フェノールフォームの熱伝導率は0.019~0.036W/mkと、トップクラスの熱伝導率の低さを誇ります。

湿気や水分に強い

フォームはフェノール樹脂というプラスチックを主原料としているため、耐湿性や耐水性に優れています。湿気の多い場所で使用しても劣化しにくいため、建築用の断熱材としての汎用性が高いです。

燃えにくい

一般的に発泡プラスチック系の断熱材は火や熱に弱い傾向にありますが、フェノールフォームは防火性に優れているのも特徴です。

フェノールフォームの原料であるフェノール樹脂は熱に強いプラスチックで、普通のプラスチックのように熱ですぐに溶けてしまうことがありません。

フェノールフォームも他の発泡プラスチック系断熱材と比べると耐熱性が高く、燃えにくい性質を持っています。炎をあてても煙や有毒ガスはほぼ発生せず、表面に炭化層が形成されて内部のフォームを保護し燃え広がりを防ぎます。

経年劣化しにくい

フェノールフォームは、耐湿性、耐水性、耐熱性などに優れており、断熱材としての性能の経年劣化の割合が比較的少ない傾向にあります。

建築環境省エネルギー機構によると、フェノールフォームの25年後の性能経年劣化率は92%。25年経っても、わずか8%しか断熱性能が衰えません。

吹付ウレタンフォームは75%、硬質ウレタンフォームは81%なので、フェノールフォームは長期的に高い断熱性能を維持できる断熱材と言えます。

フェノールフォームの欠点は?

フェノールフォームは断熱材として優秀な素材ですが、見逃せない欠点もいくつかあります。フェノールフォームを使うデメリットについて解説します。

価格が高い

フェノールフォームの最大の欠点は、他の断熱材に比べると価格が高いことです。

フェノールフォームの価格は1㎡あたり3,000~6,000円程度で、グラスウールやロックウールの価格が1㎡あたり600~1,800円程度なのに比べると4~5倍のコストがかかります。

衝撃に弱い

フェノールフォームは厚みが35mm程のボード状の断熱材なので、横からの衝撃に弱い傾向にあります。

シロアリに弱い

発砲プラスチック系の断熱材は、シロアリにかじられてしまうこともあります。

木造住宅にとってシロアリは大敵なので、防蟻対策をしておけば安心です。

まとめ

フェノールフォームは断熱材として最高クラスの性能を持っていますが、価格が高い、衝撃に弱い、シロアリに弱いという欠点も見逃せません。

住宅の断熱材選びに悩んでいる方は、フェノールフォームの利点と欠点の両方をよく理解した上で、断熱材として使用するかどうかを決めましょう。

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