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軽鉄とはどのようなもの?メリットは?

2021年02月12日

鉄骨造りの建物に使われる構造材というと、大きく重たい鉄骨が使われているイメージがあるでしょう。
ですが、鉄骨には比較的重量が軽い鉄骨(軽鉄)もあります。軽鉄は使われている鋼材が薄く、重量が軽い特徴を持った素材です。
今回はあまり知られていない軽鉄について紹介します。構造体の造作に軽鉄を使うメリット・デメリットもまとめましたので、参考にしてください。

鋼材(鉄骨)の3タイプを知ろう

建物の構造を作り上げる素材の1つに鋼材があります。鉄に炭素などが含まれた具金が素材で作られた鋼鉄を、構造材として使えるような形に加工されたものが鋼材です。建物を建てる時には鋼材を骨組みに使うことから、鉄骨とも呼ばれます。

鉄骨は大きく次のように分かれます。

・6mm以上の厚みを持つ重量鉄骨
・6㎜未満の厚みを持つ軽量鉄骨
・軽量鉄骨でも1mm以下の厚みである薄板軽量形鋼

重量鉄骨を使って作られた構造物なら重量鉄骨造、軽量鉄骨を使って作られた構造物なら軽量鉄骨造、薄板軽量形鋼を使って作られた構造物は薄板軽量形鋼造となります。

軽鉄は軽量鉄骨の総称

厚さ1mm以下という非常に薄い素材である「薄板軽量形鋼」を含む軽量鉄骨の総称が「軽鉄」です。そのため、軽鉄とひとことで言っても使用する鋼材の厚みは非常に幅があります。
例えば住宅を建築する時、柱や梁、筋交いなどを利用した軽量鉄骨軸組工法や、柱と梁を一体化させた軽量鉄骨ラーメン工法で使うのは、軽鉄でも厚みがある鉄骨が使われます。
一方、スチールハウスと呼ばれる工法や、建物内部の吊り天井や壁・間仕切りの造作などに使われるのが薄板軽量形鋼です。
スチールハウスでは、薄板軽量形鋼の柱材の両側を合板や石膏ボードなどの構造素材で固めて作られたハコ型構造体を使い、ツーバイフォー工法と同じような工法で建築します。吊り天井や壁・間仕切りは、薄板軽量形鋼でも0.5㎜という非常に薄い鋼材を加工した軽鉄が使われます。
軽鉄を使い造作する吊り天井の工事や壁・間仕切りの造作工事を軽天工事といいます。

構造体の造作に軽鉄を使うメリット

構造体の造作に軽鉄を使うことが多いのにはメリットがあるためです。
ではどのようなメリットがあるでしょうか。

鋼材なので防火性に優れる

住宅や内装工事には従来木材が使われてきました。木材は優れた建材ですが、難点としては出火時には燃えてしまうという点があります。
一方鋼材は不燃性の材質となるため、万が一の場合でも燃えません。そのため、防火性や耐火性に優れるのです。

安定した材質である

天然素材である木材は、湿度や気温の影響を受ける素材です。湿度が高い時には湿気を吸い込んで膨張し、乾燥している時には溜め込んだ湿気を放出する優れた調湿作用を持ちます。しかし、この特徴のために木材自体が変質を起こしてしまいます。
一方、鋼材は調湿作用がありません。そのため非常に安定した材質であるといえます。自然に反ることや曲がることがないため、熟練の技術がなくても規格通りの加工が可能です。
軽鉄はJIS規格にのっとり作られるため、設計図通りに造作すればその通りの構造物が出来上がります。

低コストで構造物の造作が可能

軽鉄はJIS規格にのっとり作られる材料なので、大量生産が可能で、製造は低コストで行えます。そのため調達コストも下がります。先ほども少しご説明していますが、軽鉄は造作も熟練の技術が不要になるため、造作するための人件費も抑えられます。
このように様々な部分でコストを抑えられるため、軽鉄での構造物造作は低コストで行えるのです。

躯体に負担を掛けず吊り天井や壁の造作が可能

建物内部の吊り天井や壁の造作には、軽鉄の中でも特に軽い薄板軽量形鋼を加工した軽鉄が使われます。厚みが非常に薄いことで、構造体の造作に使う軽鉄よりもさらに軽い軽鉄となります。この薄板軽量形鋼を加工した軽鉄なら、吊り天井や壁・間仕切りの総重量が抑えられるため、躯体に負担がかかりにくくなります。またアンカーやライナーで構造物を支えるため、設置時や撤去時にも躯体に負担がかかりませんし、比較的容易に造作・撤去が可能です。賃貸オフィスやテナントでスケルトン物件の場合には、軽鉄を使った軽天工事による吊り天井の設置や壁、間仕切りの設置はメリットが大きなものになります。

複雑な形状の天井や壁の造作も可能

重量鉄骨や木造では、複雑な形状の天井や壁を造作するのは難易度が高く、多額の費用が掛かります。その分工期も長くなりがちです。
ですが、曲げ加工などもしやすい軽鉄による軽天工事では、複雑な形状の天井や壁の造作も比較的簡単に行えます。ただ、複雑な形状の軽天作業は技術を要するため、軽天工事の実績が高く、熟練した技術を持つ職人に依頼する必要があります。
費用の面では決して安くはありませんが、重量鉄骨や木造に比べ工期を短くできる点がメリットでしょう。

構造体の造作に軽鉄を使うデメリット

メリットだらけに見える軽鉄での構造物の造作ですが、デメリットもあります。
ここからはデメリットについても解説します。

鋼材なので音が響く

軽鉄は鋼材でできているため、木材に比べるとどうしても音が響く特徴があります。木造住宅の階段に比べ、鋼鉄製の階段の方が足音は大きく響くように感じることはあるでしょう。このため、軽鉄で構造物が造作された建物は音が響きやすくなります。
上階で部屋の中を歩き回る音が気になる、隣室の音が漏れてくるといったデメリットがあります。ただこのようなデメリットも、床材や壁材に防音作用があるものを用いることで解決可能です。また床を二重にする、間取りを工夫するといったアイディアもあります。

サビが発生する可能性

鋼材の素材はほぼ鉄です。そのため、どうしてもサビが発生する可能性はあります。水回りなどに軽鉄を使用した場合には、サビに注意が必要です。サビやすいデメリットについては、防錆処理をしっかりと行えばクリアできます。

燃えないが曲がる可能性

軽鉄は木材のように燃えることはありませんが、熱が加わることで曲がる可能性があります。火災が発生した際に、軽鉄が曲がることで建物が歪む可能性については否定できません。軽鉄を耐火被覆材で覆うことで、熱による曲がりを防ぐことは可能です。

熱伝導率が高い

木製の素材に比べ、鋼鉄製の軽鉄は熱伝導率が高いため、夏は暑く冬は寒くなる可能性があります。断熱材を入れた場合でも、この点は木製の素材で作られた建物や部材にはかないません。

まとめ

建材として使われる軽鉄は、鋼材の中でも厚みが6㎜以下と薄いため、重量が軽い特徴を持つ鋼材で「軽量鉄骨」と呼ばれるものです。中でも厚み1mm以下の厚みの軽鉄は「薄板軽量形鋼」とも呼ばれます。
軽天に使われる軽鉄は、厚みは0.5㎜以下と薄く、軽い特徴を持っています。火に強く、安定した材質で、施工しやすいといったメリットがある一方で、音が響きやすくサビやすい、気温変化の影響を受けやすいといったデメリットも。
軽鉄の使用を検討する場合は、特徴を理解しておきましょう。

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